
ふむ。FXの勉強をしているようだな。
はい!僕がフォローしている人が「まずは本を10冊読め」って言ってたんです。
「本を読むことは良いことである」
そう心のどこかで思ってはいないだろうか。
その認識は往々にして正しい。知見を深めるのは素晴らしいことだ。
だが、ことFXにおいてはどうだろう。
本を読むことで勝てるようになるだろうか?
本を読むことで誰が得をしているのだろうか?
この講義ではそんな「トレーダー」の裏側について解説していく。
以下のような人には、ぜひ最後まで読んでほしい。
・FXで勝つために情報を集めている
・勝てるようになるためなら、多少の投資は厭わない
・EA(自動売買ツール)に興味がある
あくまで、判断するのは君たち自身である。
なぜFX初心者は「稼いでいないトレーダー」を信じてしまうのか
私はFXを始めるとき、まずは情報を集めた。
「勝っている人に学べばいい」
この記事を読んでいる諸君も、そう考えてここにたどり着いたのではないだろうか。
SNSやYouTube、ブログを見れば、

これ、欲しいかね?
こんなのに騙されませんよ!
FXの世界にはこういった怪しい商品があふれている。
しかし情報社会の今、これに騙されるものは少ないだろう。
では、これはどうだろうか。

わ、つい見ちゃうかもしれないです。
ここで覚えておきたいのが、騙す人間も進化しているということだ。
「どうすれば信頼を得られるか」
「どのように振舞えば商品を買ってもらえるか」
私たちが相場を攻略しようと考えを巡らすように、初心者の心理を攻略しようとしている者もいる。
FXを始めたてのころ、まず目を引くのが以下のような「トレーダー」ではないだろうか。
・フォロワーが多く、発信力がある者
・月次〇〇万円、生涯収支〇億円と謳う者
・高級車を乗りこなし、成功哲学を語る者
さて、この者たちは「トレードで稼いでいる」のだろうか?
諸君が知りたい「トレードで稼ぐ方法」を教えてくれるのだろうか?
いやでも、何億も稼いでいる人はすごいですよ!
たしかに、FXはお金を稼ぐために皆やっておる。お金を稼ぐことは正義だ。
では、次の画像を見てほしい。

え、さすがにこんな人いないんじゃ…?
そう言い切れぬのがFXの怖いところなのだ。
読者諸君はもし手元に1億円が入ってきたら、「絶対にこのような商売はしない」と言い切れるだろうか。
FX界隈に存在する3種類のトレーダー発信者
さて、この講義では発信者の種類を解説していく。今回紹介するのは以下のトレーダーだ。
・トレーダー
・情報ビジネストレーダー
・アフィリエイター
この者たちは全員「トレーダー」を名乗っている。
だが実際には、収益の得方や立ち位置が大きく異なるのだ。
ここで伝えておきたいのは、これらの発信者に優劣をつけることが目的ではないということである。
問題なのは、初心者が情報を受け取るときに、それぞれの立場や収益構造を知らないまま、同じ「トレーダーの意見」として受け取ってしまうことなのだ。
次の章より詳しく解説していくぞ。
要注意①情報ビジネストレーダーの典型的な特徴

わ、かっこいい!僕、この人に教わりたいです!
……。
このタイプは、教材、サロン、コミュニティなど、情報発信を通じた収益の割合が高いトレーダーである。
はっきり言って、トレードで稼ぐ能力はない。
発信内容は主に以下のものだ。
・トレードの基礎
・考え方やメンタル論
・煌びやかな私生活
厄介なのは言っている内容は間違っていないということ。また、本気で君たちに勝ってもらいたいと思ってコンテンツを作っていることである。
誰でも学べる基礎やメンタル論が中心になりやすい
・損切りの重要性
・長期的に続ける視点
・プロスペクト理論や行動心理学
どれも正しい考え方である。
僕が見ている人も、「メンタルが一番大事」と言ってました!
メンタルは確かに重要だが、それでお金は増えるのかね?
これらの理論は確かに重要で、投資全般に通じる普遍的な考え方であろう。
だが今の時代、これらの知識はネットやAIに聞けば一瞬で教えてもらえるはずだ。
皆が知りたいのはそのありふれた情報を「具体的にどう活かしていくか」ではないだろうか。
肝心のトレード手法は曖昧、またはブラックボックス
読者諸君はFXの情報を見て、「結局、どうやってエントリーするんだろう?」と思ったことはないだろうか。
エントリーや決済といった具体的な部分になると、
・相場環境を見極める
・経験がものを言う場面
・良いプライスアクション
こうした言葉でまとめられたことはないだろうか。
「再現性が大事」と口にしてはいるものの、明確な条件や言語化できる根拠がない。
手法がやたらと複雑だったり、「細かい部分は有料で」という形になるのも、このタイプによく見られる傾向である。
説得力があるからこそ、初心者は見抜きにくい
初心者がこの発信者を見たとき、見抜くのは非常に難しい。
なぜなら、このトレーダーは「初心者が描く理想像」そのものだからだ。
豪邸でコーヒーを飲みながらモニターを眺め、注文を出したら自分の趣味に勤しむ。
そんな姿を夢見たことはないだろうか。
そんなトレーダーが成功哲学を語り、フォロワーから称賛を受けているのを見ると「この人についていきたい」と思ってしまうのも無理はない。
悪意ではなく「役割の違い」と考える視点も必要
なんだか聞いてて腹が立ってきました!
はっはっは。そう怒るでない。
ここで強調しておきたいのが、このトレーダーを一概に否定する必要はない、という点である。
FXは皆お金を稼ぐためにやっている。
攻略する対象が「初心者トレーダー」になっただけで、その努力は計り知れない。
コンテンツを必死に考え、競合をチェックし、毎日発信をしてフォロワーを増やし、初心者の相談に本気で向き合う。
努力の方向性が異なるだけで、「お金を稼ぐ」ということに真摯に向き合った結果なのである。
要注意②自動売買・ツール紹介型アフィリエイターの特徴

なんだかトレーダーっぽくないですね。
画像はイメージである。
このタイプは、自動売買ツールやインジケーターを紹介し、紹介報酬(アフィリエイト)を主な収益源としているトレーダーである。
・設定するだけ
・チャートを見なくていい
・知識がなくても大丈夫
こうした言葉は、初心者にとって魅力的に映りやすい分、冷静に内容を見極めなければならないのだ。
語られるのは「トレード」より「便利さ」
このタイプが協調するのはツールの手軽さや効率の良さであろう。
・自分はほとんど何もしていない
・ツールが自動で判断してくれる
・感情が入らないから安定する
こうしたツールは確かに有効な場面もある。
しかし、発信内容の多くが「なぜそのロジックが機能するのか」ではなく、「どれだけ楽か」に寄っている場合は注意が必要である。
相場環境が変わったときの話が出てこない
こうしたツールは実はプロも使用しておる。
え、そのツール僕も欲しいです!
しかしこれは放置して稼げるというわけではない。
会議を重ね、通貨ペアを選定し、相場環境に応じて使用するツールを切り替えながら戦っているのだ。
・固定ロットでナンピンしていくツール
・移動平均線にタッチでエントリーするツール
これらは相場環境によっては有効に使えるツールかもしれないが、これだけで勝てるほど相場は甘くない。
そしてこのタイプの発信者から、
・どういった相場環境なら有効なのか
・どういった相場環境ならオフにするべきなのか
という話は出てこないことも多い。
残念ながら、「放置で勝てる」という幻想は相場にはないのである。
「稼いでいる」の中身を冷静に見る
自動売買・ツール紹介型の発信者は「自分はこれで稼いでいる」と語ることが多い。
実際のエントリーを配信している者もいるだろう。
だが、稼いでいる内容が、
・ツールによるトレード収益なのか
・ツールを紹介することで得られる報酬なのか
これらを冷静に見極めることが必要になるのだ。
初心者ほど「楽そうなもの」を選びやすい
誰しも「難しい勉強はしたくない」「楽に稼ぎたい」と思うものだ。
だからこそ、努力や判断を省いてくれるように見える仕組みは、初心者にとって魅力的に映るであろう。
だが、相場で戦っていく以上はどんなツールを使うにもリスクがある。
このリスクについて熟考した上で、こういったツールを使うか判断してもらいたい。
いずれはAIが搭載された自立型のツールも個人に出回るであろうな。
本当に稼いでいるトレーダーの特徴

なんだかヒマそうですね。
スタイルにもよるが、だいたいこんなものだろう。
このタイプは、トレードそのものを主な収益源としておる。一般的な「トレーダー」であるな。
ここがポイントになるのだが、発信している割合はおそらく一番低い。
特徴を解説していこう。
トレードで十分に稼いでいるため、他の収入を必要としていない
そもそもの話、本当に稼いでいるトレーダーは、資産形成の中心がトレード収益にある。
教材を売らなければならない理由も、
サロンを拡大しなければならない理由も、
大勢のフォロワーを獲得する理由も、
特にない。
そんなことに労力をかけるくらいなら、「自分の時間に費やしたい」と考えるものだ。
ポジショントークになってしまうが、私の場合は「趣味」でこのブログを運営しておる。(下心はあった→【0時間目】参照)
偉そうに聞こえるかもしれないが、塾講師時代と同様に「困っている人に教え、感謝をいただくこと」に喜びを感じるのだ。
お金の話に執着していない
これは有料で「商材」や「セミナー」を扱わないことに限らない。
このトレーダーから自分の「月次」や「年次」、「生涯収支」の話は積極的に出てこないだろう。
考えてみてほしい。
これらを明かすメリットはあるだろうか。
「自分がお金を持っている」ことを明かして得られるものはなんだろうか。
トレーダーとはリスクに細心の注意を払い、厳しい相場で生き抜いてきたもの。
配信するときには、「お金を増やすこと」よりも「生き残ること」の大事さを伝えることが多いだろう。
手法を隠していない
「手法がマネされると優位性がなくなる」
という話があるが、これはウソである。
世界的なインフルエンサーならともかく、一介の個人トレーダーによる影響などたかが知れている。
個人トレーダーが相場を動かすことはできないし、注文が市場に流れていないことも多い。
そのことをこのトレーダーは知っておる。
初心者からすると、勝っているトレーダーは、
・専門的で複雑な分析をしている
・その人だけが気づいた特別な手法を使っている
・魔法のようなツールを持っている
と思っているかもしれないが、ふたを開けてみればなんてことはない。
「ネットで調べれば出てくる程度の知識しか持っていない」し、「特別な手法やツールなど存在しない」というのが実情だ。
なので「自分の手法」を明かすことに抵抗はない。
でも塾長がそうなだけで、世の中には特別な方法があるんじゃないですか?
厳しいことを言うが、そういう者が情報ビジネストレーダーのカモになるのだ。
どのみち勝っているトレーダーの手法はそう簡単にはマネできない。
「知識を学ぶ」だけでは身につかない「経験値」を多く持っているのだ。
わりとヒマそう?
一日中チャートに張り付いたりしないんですか?
トレーダーのスタイルにもよるがな。
私はエントリーから決済まで数時間~数日かかるトレードを主なスタイルにしているため、エントリー前も後も本当にヒマである。
激しい値動きをずっと眺めていると心が忙しくなるものだが、慣れてくるとなんてことはない。
「自分が見ていても、見ていなくても値動きは変わらない」のだ。
そう考えると時間に余裕が生まれるものである。
旅行や食事、映画にゲームとやりたい放題なのだ。
初心者がFXで騙されないための具体的な見分け方
なんとなく違いはわかったんですけど、どう判断すればいいんですか?
そういう者のためにチェックリストを用意したぞ。
発信内容チェックリスト
・メンタル論だけで話が完結していないか
・エントリーや判断基準が、曖昧な言葉でごまかされていないか
・月利や勝率など「数字」だけが前面に出ていないか
・収益のゴールが「トレード」なのか「販売」なのか
1つでも当てはまるなら要注意である。
「この人は何で稼いでいるのか」「なぜそれを紹介しているのか」を考える
今後、「情報ビジネストレーダー」や「アフィリエイター」も進化を続けるであろう。
「AIを駆使した戦略」「AI搭載ツール」などという謳い文句も出てくるかもしれない。
惑わされそうになった時に一歩引いて考えてもらいたいのがこの問いだ。
「この人は何で稼いているのか」
「なぜそれを紹介しているのか」
本当に稼げるツールなら、誰にも教えず自分だけで使えば済む話のはず。
そういう視点で判断をするのが肝要であろう。
発信者に「余白」があるかどうか
・毎日エントリーを発信
・毎日成果をアピール
・毎日自分のコミュニティを紹介
上記のような特徴がある者はトレード以外の目的を強く持っている可能性もある。
一方で、
・更新頻度が低い
・内容が地味
・ヒマそう
このような特徴を持つ者の方がトレードを主軸にしている可能性が高いと私は考えている。
まとめ | FXで騙されないために一番大切なこと
FXの世界には、さまざまな立場の発信者が存在する。
・トレードで稼いでいる者
・情報発信で稼いでいる者
・ツールを紹介して稼いでいる者
問題なのは、それらを区別せずに受け取ってしまうことだ。
もし今後「トレードで稼ぎたい」と考えているのであれば、
「この人は何で稼いているのか」
「なぜそれを紹介しているのか」
という視点を持って、発信者を判断してほしい。
結局のところ、FXで稼げるようになるかどうかを決めるのは、誰かの言葉ではなく、自分自身の向き合い方なのだ。


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